一休さん
Before Reading
Ikkyu is given impossible problems. Watch how he changes the frame of the question.
室町時代のこと、京都のある寺に一休という小さな小僧がいた。一休は幼いながらも非常に頭が切れ、大人を相手にしても一歩も引かない子どもだった。
ある日、将軍さまが一休の噂を聞きつけ、わざと虎を捕まえることを難題にして出してやろうと考えた。
将軍さまは一休を屋敷に呼び出した。広間には大きな屏風が立てられており、そこには立派な虎の絵が描かれていた。
「一休よ、この屏風の虎が夜になると抜け出して暴れるので困っている。おまえが捕まえてくれないか。」
家来たちは「これは答えようがないだろう」とにやにやしていた。ところが、一休は少しも慌てることなく、たすきを締めて縄を手に取った。
「かしこまりました。それでは今すぐ捕まえましょう。さあ、どなたか虎を屏風から追い出してください。出てきさえすれば、わたしが縛ってみせます。」
将軍さまは思わず吹き出した。絵の虎を追い出せるはずがない。一休は「できないことを要求されても応じかねます」と、見事に切り返したのだ。
また別の日、橋のたもとに「このはし渡るべからず」という立て札があった。「はし」は「橋」とも「端」とも読める。
一休は堂々と橋の真ん中を歩いて渡った。
「端を渡るなと書いてあるので、真ん中を通りました。」
周りの大人たちはあきれるやら感心するやらだった。
一休はやがて成長し、名僧として知られるようになった。権力者に対しても臆することなく、知恵とユーモアで世の中の矛盾を突き続けた。
人々は一休のとんちを楽しみながらも、その言葉の奥にある深い真理に気づかされたのである。
Check
How did Ikkyu answer the order to catch the painted tiger?
